大学院入試における「教授力」で、院試の明暗を分けた人たちのはなし
「稲葉力」という言葉をご存知でしょうか。稲葉力の稲葉とは、稲葉篤紀氏のことです。
元日本ハムファイターズ所属のプロ野球選手、現WBC監督、愛称「なっぱ」。
WBCの稲葉監督の覚えのめでたい選手が、代表に召集されるという風潮を、揶揄する言葉が稲葉力となります。
用例
Q「なぜこの選手を代表に呼ばない?」
A「稲葉力が足りないから。」
でも監督が、自分が使いやすいと思う選手を代表に呼ぶのは自然なことです。それが世間の想いと大幅にずれているから、「稲葉力」という用語が出でしまったのでしょうが。
上に君臨する人間によって、下の人間の処遇が決定されることはままあることですが、友人が受けた大学院の入試でもそういうことがありました。
「稲葉力」ならぬ「教授力」によって、大学院入試の明暗を分けた人たちの話を紹介します。
大学院修士課程の院試はそんなに厳しくない!?
大学院には2年の修士課程と、5年の博士課程があります。ざっくりした分け方でいうと、修士の終了後は就職、博士の終了後は研究という感じでしょうか。
もちろん修士課程を修了してから、博士課程の院試を受けて、博士課程の3年次から入り直す場合もあります。
しかし、修士課程は2年間なので、大学に残って研究を続けていく人向けの大学院ではありません。
それ故に、院試もそこまで難しくはないようです。学部から同じ大学の大学院の修士課程に進む場合は、尚更です。
私の周りで、生え抜きで(?)大学院修士課程に進もうとして、落ちた人はいません。
ペーパー試験に対して、面接試験の比重もそこそこあります。学部から院に進学する場合、試験で面接するのも顔見知りの教官だったりしますしね。
博士課程の院試を左右する「教授力」
一方で、大学院博士課程の試験はどうなのでしょうか。
我々夫婦の学生時代の友人やまだごろうさん(仮名)は、文学系の大学院の博士課程に進みました。(以下の記事参照☟)
博士課程の院試を受けたごろうさんは、自信満々でした。もともと弁も立つから面接も得意だし、顔が広く留学生の友人も多いので英語(スピーキング)にも自信があります。
「これは受かるな」と楽に構えていたごろうさんでしたが、博士課程の試験から数日後、指導教官から呼び出されました。そして宣告されたのです。
「君今ね、首の皮一枚つながっている状態だよ」
CASE1:英語の試験の点数が悪すぎてギリギリ
ごろうさんの指導教官によると、あれだけ自信満々だったごろうさんの英語の試験(ペーパー)が、30点だったというのです。
合格に何点必要なのかは定かではありませんが、30点はさすがにあかんやろと思います。高校のテストだったら赤点だし。
(というか、本人に言っちゃってええんや)
やまだごろうさんの指導教官は、続けて言います。
「○○教授のところにいるG君、彼は首と胴体が離れちゃったよ」
ペーパーテストが出来ても指導教官に嫌われると…
G君というのは、ごろうさんと同じクラスの男子です。卒論では、ごろうさんとは別の指導教官についています。
G君は、とにかく真面目で融通がきかず、悪気はないんだろうけれど愛想がないんです。非常に要領の悪いタイプです。
「G君は、英語は君よりも出来ていたけれど、院試はダメだったね。ありゃ落ちるよ。指導教官に嫌われているから。」
指導教官とうまくやれず、煙たがられていたG君は見切られてしまったようです。
因みにG君の英語の点数は、やまだごろうさんの2倍以上ありました。それでもG君は、教授のリーク通り博士課程の試験に落ちました。
「教授力」を持っている方が勝つ
一方のやまだごろうさんは、英語の試験は壊滅的だったものの、指導教官のとりなしでなんとか博士課程の試験に合格することができました。
大学院の試験も定員は決まっており、これは私の推測ですが当落線上にいたのが、ごろうさんとG君だったのかなと思います。
G君とごろうさん、どっちを取るとなってごろうさんが選ばれたんじゃないですかね。
ごろうさんは、「教授力」があったんですな。指導教官に「こいつは面倒見てやろう」と思って貰えたので、うまいこと博士課程に進めたのでした。
CASE2:教授に嫌われて大学院浪人
CASE2は、「教授力」が足りず、大学院博士課程の院試に落ちた後輩のQ君についてです。
我々夫婦の後輩のQ君は、個性的ではあるけれども(見た目でいうと、トム・ブラウンの立ち位置向かって左の方みたいな)、愛想も悪くないしいい子です。
でも、院試を終えたQ君は、「なんか僕、面接した教授達に嫌われているみたいでした」と言うのです。
「専門の試験も、英語の試験も誇張ではなくよくできました。でも、面接官の一人が、僕のことをあまり好きではないH先生だったんです。」
「面接が終わった後に、他の受験生に『なんか面接厳しくなかった?』と訊いたんですけど、皆『そんなことないよ』って言うんです」
「僕だけ圧迫面接だったんです」
大学院浪人してようやく…
見た目がかなり個性的だけれど、周りの人ともうまくやっていけるQ君が、何故落ちたのだろうか。(見た目?)
これはもう、完全なる好みの問題なんじゃないでしょうか。
Q君はその後、1年間大学院浪人をして、次の年も同じ大学院を受けました。(初年度は、受かると思っていたから、他大の院を受けてなかったんですね)
翌年も、面接官の一人に同じH先生がいましたが、今回は合格することができました。よかった。本当によかった。
大学は「教育」の場ではない!?
CASE1、CASE2の話を聞いた時、「好き嫌いで、一人の人間の人生を決めてしまっていいのだろうか」とぞっとしました。
会社の就職面接でも、面接官の好き嫌いで落とされることはあります。それについては納得できるというか、そういうもんだろうなと思えます。
でも、教育現場としての大学や大学院で、そんなことがあるの!?と恐怖に震えてしまいます。それは自分が「教授力」を発揮できない側の人間であるからなのですが・・・('_')
私は大学に幻想を抱いていたようです。大学は義務教育ではない。大学も1個の社会であり、上司(指導教官)を立てて、同僚(研究室)とうまくやっていくことが出来ないと、誰も助けてはくれないのですね。
研究者というのも、研究する力に加えて、「教授力」「政治力」などの手腕がなければ、やっていけない仕事なのでしょうか(゜.゜)
無印良品の「四隅の広がらないこたつふとん」と「ふんわりキルティングラグ」を購入!毛玉の出るラグとはおさらばじゃ
無印良品で、「四隅の広がらないこたつふとん」と、こたつの下に敷く「ふんわりキルティングラグ」を購入しました。
先日の無印良品週間にお店に行くと、残念ながら「四隅の広がらないこたつふとん・ブラウンチェック」は売り切れでした。
ウェブストアでも在庫なしの人気商品なので、購入された人もいらっしゃるでしょうか。
キルティングラグだけを購入して、こたつふとんの入荷予約をしてから待つこと1週間。
ようやくこたつ布団の方も手に入ったので、本日設置しました。
以前購入したこたつ布団は毛玉がすごくて困っていた
私は数年前に、リセノのネットショップでこたつ一式を購入しました。
安くて可愛くていい!と思ったのですが、こたつ布団と下敷きから出る毛玉がすごいんです。
素材はポリエステル100%で、毛足が長くてすぐ毛が抜けたり、毛玉がでたりします。
着ているセーターに、茶色い毛玉がくっつのも困りものでしたが、子どもの肌にもよくないんじゃないかと思って、買い替えることにしました。
買ってからあんまり経っていないのに、悲しい。ネットショッピングは難しい。
四隅の広がらないこたつふとん
うちのコタツのサイズは正方形なので、購入したこたつふとんも正方形サイズです。
チェック柄でかわいい
リバーシブルで裏返すと暗い茶色のこたつふとんに
デニムブルーのこたつふとんも可愛い
「四隅の広がらない」シリーズは、ブラウンチェックの他に、チャコールチェック、デニム・ブルー、デニム・ネイビーがあります。
デニム・ブルーもおしゃれ!
デニムシリーズは、お値段は少し上がって、8,990円になります。
我が家は、こげ茶のコタツに合わせるために、こたつふとんの色はブラウンチェックを選びました。
【写真は全て無印良品アプリの商品ページより】
ふんわりキルティングラグ
キルティングラグは、手触りがふわふわで気持ちよいです。
【写真は無印良品アプリの商品ページより】
カラーは他に、ベージュ、チャコールがあります。チャコールもいいかなと思ったのですが、夫が「毛皮みたいでちょっと…」というので却下。
我が家のこたつにラグと布団を設置します
我が家のこたつに無印良品で購入したこたつふとんと、キルティングラグを設置します。
むさくるしい我が家なので、背景画像を軽く処理したのですが、なんだか怪しい感じになってしまいました(・_・;)
袋を開ける前はこんな感じです
キルティングラグが畳を占領
写真は、1/4に畳んだサイズのキルティングラグです。広げると、6畳間を占領する勢いの大きさです。
部屋の中の存在感がすごい。
ラグとこたつふとんのサイズ感
省スペースこたつふとんなので、四隅が絞られている感じですね。
ラグの上にこたつを置くとこんな感じ
75㎝×75㎝のコタツに対して、187㎝×187㎝のこたつふとんになります。ちょうどいい感じでしょうか。
こたつに毛布を設置
毛布は、もともとあったものをそのまま使います。色はこげ茶。
こたつに四隅の広がらないこたつふとんを設置
こうして見ると、ブラウンというよりもグレーっぽいです。
こたつ盤を上に載せて完成
ふとんもラグも同系色の濃い茶色のこたつに合うと思います。
1点だけ気になるのは「におい」
実際に入ってみて、毛玉も出ないし暖かいし、買ってよかったです。足元の抗菌キルティングラグのふわふわが心地よい。
しかし、1点だけ気になることがあります。「におい」です。 家族でさっそくこたつに入ると、足の裏側のにおいがするのです。
「誰の!?」と思って探っていると、どうやらこたつふとんのにおいのようでした。(ふんわりキルティングラグは無臭)
新品のものは新品のにおいがするものだし、そのうちにおいも消える気もしますが、せっかく組み立てたけれど、一度洗ってから使うことにしようかなと思います。
今週のお題「2018年に買ってよかったもの」
文系大学院博士課程へ進学した友人たちの就職先は?9人の修了後の進路を訊いてみました
大学時代の夫婦共通の友人で、文学系大学院の博士課程に進学したやまだごろうさん(仮名)から、久しぶりに連絡が来ました。「つらいです」と。
厳密に言うと辛いとは書かれてはいなかったのですが、メールの文面から彼の辛さがにじみ出ていました。
大学院に進学する人は珍しくはありませんが、文系の、それも博士課程へ進むとなると、それなりの覚悟がいると思います。
理系の修士課程であれば、教授の推薦やらで結構いい企業などに就職できたという話も聞きくのですが。
文系だとどうなんだろう?友達や先輩は、一体どうなったのだろうか・・・
という非常に下世話で大きなお世話な記事になります。
法律学、政治学、文化人類学、心理学、文学の博士課程に進学した、高校・大学時代の友人たちの進路について、プライバシーに触れないためにフェイクも多少交えつつ紹介します。
大学院の入試に必須の英語のスキル、彼らのすごいなと思うところ、博士課程修了後の進路について、という3つの観点からみていきます。
- 法律・政治系大学院博士課程に進学した2人の進路
- 文化人類学系大学院博士課程に進学した2人の進路
- 心理学系大学院博士課程に進学した1人の進路
- 文学系大学院博士課程に進学した4人の進路
- 文系大学院でも専攻によって如実に違いがある
- アラサー、他の人の動向が気になるお年頃
法律・政治系大学院博士課程に進学した2人の進路
法律学、政治学を専攻した、男性2人のその後の進路についてです。
A君:30代後半、政治学専攻
やまだごろうさんのマブダチで、私も何かとお世話になった有能なA君です。
学びたい教授がいるからと、とびきりいい大学からわざわざうちの大学院へやってきました。
外部からの進学だけれども、あっという間に多数の友人と美人の彼女を作ったリア充。
博士論文執筆のために、海外へも渡っています。自分の論文を書きつつも、畑違いの分野の彼女の博論も手伝ってあげられる切れ者。
こんなに怖くなるくらい頭が切れて、人の心の奥まで見通すことが出来る人はちょっといないんじゃないだろうか。
A君の英語のスキル
大学在学中に留学経験があり英語が堪能。読むほうも話す方もできる。
A君のここがすごい
論文ごとに結果を出せる。教授からも一目置かれていた。
男性にしては(というとアレですが)、人の心の機微がわかり、女性的なものの見方もできる人です。
A君のその後の進路
現在は某大学の准教授。最近は、「助教授」って言わないんですね。A君なら、きっと教授まで上り詰めると思う。
B君:アラサー、法学専攻
私はそこまでB君と話したことはなかったけれど、とにかく秀才で有名でした。
それも、勉強ばっかりやってますというタイプではなく、運動系のサークルに所属しバイトもこなす、本当に普通の好青年。実家は自営で裕福らしい。
B君の英語のスキル
読む方は完璧。話す方もできるだろうけれど、輪を掛けてリーディングが得意。
B君のここがすごい
当たり前のことを当たり前に頑張って、真っ当に成功していくところがすごい。
B君のその後の進路
博士課程修了後、講師などを経て、現在は某大学の准教授。
この年齢で准教授というのがまた・・・学内の派閥争い(?)なんかに巻き込まれませんようにと、余計なお世話ですが思います。
文化人類学系大学院博士課程に進学した2人の進路
文化人類学は・・・民俗学とか、民族学とか、考古学とか、社会言語学などの学問です。
人の生活文化にまつわる学問の総称ですかね。
Cちゃん:アラサー、民俗学専攻
スタイルの良いクール系の美女。足が細くて超きれい。
ちょっとアブナイ発言をするけれど、それをものともしない男性たちからとても人気がある。
恐いとおそれられている教授に、漫画を貸して仲良くなった強者。
Cちゃんの英語のスキル
院試を突破できる英語力はあるが、スピーキングは苦手。
Cちゃんのここがすごい
研究もしっかりやりつつ、プライベートも手を抜かない。服もオシャレ。
いつ寝ているんだろうと思うスケジュールでも、常に元気なところがすごい。
Cちゃんのその後の進路
現在は某博物館の学芸員。狭き門をくぐり抜けた才女でございます。
Dちゃん:アラサー、考古学専攻
ほんわかしたかわいい女性。本当に普通の常識的な女の子という感じですが、すごい研究者のDちゃん。
Dちゃんの英語のスキル
Cちゃんと同じで、院試を突破できる英語力はあるが、スピーキングは苦手。
Dちゃんのここがすごい
大学院生になると、優れた研究をする人は助成金がもらえます。彼女は、その研究助成費を受けていました。
理系の研究に対して助成金を貰っているケースは聞くけれど、文系で貰えるって相当凄いと思う。
Dちゃんのその後の進路
博士課程修了後、博物館の学芸員として勤務。
学芸員に応募するには、「修士」以上が必要になるといった流れもあるようですね。いずれにしても、狭き門です。
心理学系大学院博士課程に進学した1人の進路
心理学系の大学院では、「臨床心理士」の受験資格を得ることができます。
そんな仕事があるなんて、私は河合隼雄さんの本を読むまで知らなかった。今更ですがとても興味があります。
心理学系の大学院は、社会人の人にも人気があるのかなと思います。
Eちゃん:アラサー、心理学専攻
大学の学部時代の成績はトップだったEちゃん。努力家で秀才型。芯は強いけれどどこか不安定さもある。
Eちゃんの英語のスキル
英語は、リーディングはそこそこ。スピーキングはNG。
Eちゃんのここがすごい
ずーっと勉強していられる。ずーっと研究していられる。生来の研究肌?
Eちゃんのその後の進路
現在は、カウンセリングもやりつつ、大学の非常勤講師を勤めて教壇にも立つ。
Eちゃんは、カウンセリングよりも、学問としての心理学を究めたい模様。
文学系大学院博士課程に進学した4人の進路
文学系の大学院博士課程に進学した女性2人、男性2人の進路です。私は文学専攻だったので、直接お世話になった先輩もいます。
F先輩:30代後半、アメリカ文学専攻
実家が古くからの名家で由緒あるお家柄。
やまだごろうさんがF先輩に懸想していて、何度かデートをしたが玉砕。(この情報は別に要らなかったですね)
F先輩の英語のスキル
米文学専攻なので英語が堪能。特に留学経験はないものの、海外からの留学生とも苦も無く英語で会話できる。
F先輩のここがすごい
育ちの良さがにじみ出るF先輩。
文学の授業での喧々諤々の議論では、一歩引いているような所もあったけれど、とても後輩の面倒見の良い人でした。
F先輩のその後の進路
いくつかの大学の英語の非常勤講師を勤めたのち、現在は某大学の英語教育関連の准教授。
あんなにお人好しで優しかった先輩が准教授なんて・・・。しかし、面倒見がよいので「先生」としては最高だと思います。
G先輩:30代後半、イギリス文学専攻
イギリスの大学へ進学して4年間学んだG先輩。大学院から日本に戻ってきました。
G先輩の英語のスキル
当然英語は堪能。
G先輩のここがすごい
母語が英語なんじゃないかというくらい堪能(逆に言うと日本語がちょっと怪しい)
G先輩のその後の進路
こちらも大学の英語の非常勤講師を転々として、現在は某大学の英語の講師を勤める。
Hちゃん:アラサー、フランス文学専攻
明るく社交的で酒が大好き。専攻の違う私のことも、しばしば飲みに誘ってくれました。
Hちゃんの英語のスキル
読むほうはかなりできる。話す方もそこそこできる。フランス語も独学で結構なレベルに達していた。
Hちゃんのここがすごい
50代の教授に、娘のように可愛がられていた。年上の人に可愛がられる才能がすごい。
Hちゃんのその後の進路
博士課程を全うすることなく、修士課程修了時に大学院を辞めてしまったHちゃん。
当時、本人から詳しいことはあまり聞けなかったけれど、かなり将来について葛藤を抱えていたようでした。
現在は、民間の英会話教室の講師をしています。
やまだごろうさん(仮名):アラサー、日本文学専攻
ごろうさんは、歩く情報屋でコミュ力おばけです。「一度喋ればお前は友達」みたいな。
ごろうさんの英語のスキル
ごろうさんは、スピーキングはそこそこ。リーディングは・・・不得意。
ごろうさんのここがすごい
院試の時も、伝手をたどって、先輩に勉強を見て貰ったりして乗り切ったごろうさん。
とにかく人と絡んでいく才能がすごい。
ごろうさんのその後の進路
ごろうさんは、いわゆるポスドク(ポストドクター)として、院に残って研究を続けています。
本人の理想と、ままならない現実のギャップに「つらい」と思うこともあるのかなと、勝手に想像しています。
ごろうさんほどコミュニケーション能力があれば、もっと別の分野でも成功できそうなのですが。
文系大学院でも専攻によって如実に違いがある
文系大学院とひとくくりにしていましたが、専攻によってその後の進路に違いが出るものだなと感じました。
法律学・政治学専攻は二人とも若くして出世
法律・政治系の院に進んだ二人は、どちらも若くして准教授になっていました。
もちろん彼らが優秀だからなのでしょうが、他の文系の大学院に進んだ場合よりも、チャンスが多いような印象があります。
文化人類学専攻は学芸員資格を取る人が多いのか!?
文化人類学を専攻している2人は、大学生の時点で「学芸員」の資格も取得していました。
そうすると、博物館や美術館などへ勤めるという選択肢が取れますね。滅茶苦茶狭き門ですが、それをくぐり抜けたのがすごい。
国家資格「公認心理師」が誕生し、心理学の院も人気になる!?
2018年に国家資格の「公認心理師」が誕生しました。
心理学系の大学院を「修了」していることも、受験資格となるので、院に進む人も増えるんじゃないかなと想像します。
でも、「修了」だから、2年間なんですよね。5年間も行くEちゃんのような人は、まだ珍しいままでしょうかね。
文学専攻が身を立てるには英語が必須!?
文学専攻の場合は、まず英語ができないと話にならないんじゃないのかと恐怖を覚えました。
紹介した4人のうち、3人は英語がかなりできますし。
「文学研究」だけで食べていくことは、難しいのかなとは思います。
英語が堪能であれば、英語の非常勤講師などをしながら、自分の文学研究をしていくというスタイルが取れるんでしょうかね。でも厳しい。
アラサー、他の人の動向が気になるお年頃
最近、友人たちの動向が気になってこの記事を書きました。
自分が今惑っているから、他の人がどうしているのか気になるんだと思います。
会社勤めには会社勤めの大変さがあるし、研究者には研究者の大変さがある筈ですが、「文系の博士課程」へ進むとなると、有名な民間企業への「就職」という道はほぼ断たれることを、覚悟しなければなりません。
でも、紹介した友人たちは「覚悟」なんてしてないのかなとも感じました。好きだからその道に進んだだよと、彼らは言う気がします。
フリーランスになった友人たちの話を聞いた時もそうでしたが、彼らがとてもまぶしいです☟
ライフワークを見つけた人たちは、どうしてあんなに輝いているのだろうか。
夫と結婚してから甘いものが欲しくなくなった理由『キレる女 懲りない男』黒川伊保子
今一番気になる黒川伊保子さんの著書、『キレる女 懲りない男』の簡易レビューです。
黒川伊保子さんは、脳の研究者です。AIの研究を経て、脳科学をマーケティングの世界に引っ張りこんで大成功を収めた方です。
育児書『母脳』など著書多数。
男と女の脳のつくりの違いは、「脳梁」と呼ばれる部分にあります。
右脳と左脳をつなぐ神経線維の「脳梁」を比較すると、女性の「脳梁」に比べて、男性の「脳梁」は細いです。
たとえば、左右の脳の連携が良い女性脳は、目の前の物事を即座に捉えることが得意ですが、左右の脳の連携が悪い男性脳は、目の前の些細な変化に疎いそうです。
このように『キレる女 懲りない男』は、脳の観点から、夫婦仲に対するアプローチを示してくれる良書でした。
- 『キレる女 懲りない男』の目次はこんな感じです
- 女性が甘いものをつい口にしてしまう時は、良い恋をしていない?
- 若手時代は女性社員の方が明らかに優秀
- 女性は自分より年下のエッセイストの本を買わない
- 成功体験のプロセスを否定されると激しく混乱する女性脳
- 女性脳は「これがベスト」という答えが直感的に降りて来る
- 脳が最も「連想記憶」の力を発揮するのは50代の半ば
『キレる女 懲りない男』の目次はこんな感じです
第一章:脳には性差がある
第二章:恐るべき女性脳─女性脳の取扱説明書
第三章:切ない男性脳─男性脳の取扱説明書
第四章:齢を重ねてゆたかになる─年齢脳の取扱説明書
男と女の脳の違いから起こる悲劇をどう回避するか。
家庭内においても、仕事においても、男女の脳のトリセツを知れば、悲しいすれ違いを減らすことができますよ、というのが本書の大まかな中身です。
以下、『キレる女 懲りない男』の中で、ぐっさりと心に刺さった項目についてです。
女性が甘いものをつい口にしてしまう時は、良い恋をしていない?
女性は、チョコレートが手放せなくなったら、人間関係を考え直した方がいい。(第一章より)
大学で一人暮らしを始めて、ぶくぶく太りました。
カントリーマアムの大袋やチョコパイ一箱を一気に食べてしまう。(カントリーマアムもチョコパイも、昔よりサイズが縮みませんでした?!)
朝ごはんは、チョコレートペーストを塗ったトースト。
好き勝手な「ワガママ食生活」を送っていました。それは、誰に咎められることもない自由と、初めて一人になったことによる寂しさが原因でした。
「チョコレートを食べると脳内幸福物質が出る」 「チョコレートは麻薬よりも中毒性がある」 という話もその頃耳にし、「ああ、アタシ孤独な女なのね」と嘆きながらバリバリチョコを食べていました。
そんな私だったのですが、夫と付き合ってから甘いお菓子を口にすることが減っていきました。お菓子の「爆食い」を、確実にしなくなりました。
更に結婚してからは、(産後の一時期を除き)甘いお菓子をほとんど口にしていません。
義母にも、「ふ美子さんて、甘いもの食べないのよね。そういう人って長生きするのよね」と認識されています。
私はそれを、「齢をとったから、だんだん甘いものが食べられなくなってきたのかな」と考えていたのですが、夫のお陰だったのか!という思いを持つことが出来たので、この本を読んでよかったです。
ただ、夫は結婚してから、甘いものを食べる頻度が増えたこんですよね。夫は今不幸なのだろうか・・・。
若手時代は女性社員の方が明らかに優秀
本書では、イベントの会場準備に駆り出された、新入社員の男女の差の例が挙がっています。
気が利かないでぼんやり突っ立っている新入社員の男子に比べ、女子は実にたやすく自分のやるべきことを見つけて行動する。
若手時代は、圧倒的に女性社員の方が出来が良いそうです。
しかし、私はこの男子新入社員の方に感情移入してしまいます。
高校の男女別の体育の時、私は自分自身にひどく失望しました。ハンドボールの授業の前、ゴールのポールやネット、ボールを体育倉庫から運び出して準備をします。
他の女子生徒たちは、ささっと自分の役割を見つけて準備に取り掛かる一方、私は「あっ、ネットは今運んでいるし。あっちは人が足りている。どうしよう」と立ちすくんでしまいました。
仕方なく、ゴールポールを運んでいる人たちに混ざってみました。
自分が持ったポールの軽さは、そのまま自分の人間性の軽さにつながるんじゃないのかとドキドキしました。
「気の利く人間になりたいよ」と強く思いました。
でも、もともと気の利かない人間でも、苦労しながらすこしずつでもその能力を身に付けることは可能です。
そして後天的に獲得した能力は「記号化」しやすいから、人に教える時もポイントを捉えて説明できます。
人は、人生の前半、先天的に持っている才能で輝くが、人生の後半は、意外にも苦手を克服して手に入れた才能によって「プロ」とよばれていくことになるのである(第一章より)
元・気の利かない人は、今・気の利かない人の気持ちがわかり、なにがわからないのか、どうすればわかるようになるのかを教えてあげることもできます。
気の利かないことがコンプレックスだったので、幾分か慰められました。
女性は自分より年下のエッセイストの本を買わない
「にわかには無理ですよ。女性は、自分より年下のエッセイストの本は買わないから」(第二章より)
黒川さんの編集者の人の言葉です。理由は、年下の女性のアドバイスをたいして上質だと思わないから。
「えー、ほんまかいな」と思ったので、自分が過去に購入したエッセイを振り返ってみました。
田口ランディ、さくらももこ、川上弘美、塩野七生、小川洋子、三浦しをん・・・
みんな自分よりも確実に年上の女性です。確かに。年齢を気にして買ったことはなかったけれど。
でも、アラサーの自分にとっては、大体の人が年上の女性エッセイストになるんですよね。
じゃあ若手の女性エッセイストって誰よと思って検索すると・・・犬山紙子さんがいました。御年36歳。なかなか20代はいないのか。
女性エッセイストの戦場に入っていくには、齢を重ねることが必要なんですね。
成功体験のプロセスを否定されると激しく混乱する女性脳
たとえば、最後は自分に感謝して逝った姑の通夜に、「今だから言うけど、おふくろは、最初きみのこういうところが好きじゃなかった」みたいなことを言われたら、(そして、それが心当たりのないことだったら)、ここまでの何十年の日々が破綻する。(第二章より)
物凄い怖い例ですね。
成功した=それに至るまでのプロセスも正しかったと思うのが女性脳なので、経過を一部分でも否定されると傷ついてしまうようです。
「プロセス」や「過去」を大切にするから、昔のことをしっかりと覚えているのも女性脳です。
たしかに、昔、付き合っていたころに夫が自分にしてくれた親切って、年月が流れても鮮やかに甦るんですよね。(昔言われた酷いことも鮮やかに甦ります)
セールストークにおいても「過去の否定」はNGです。
例えば、古い電子レンジを新しい電子レンジに買い替えようかなと思っている女性に対し、 「そんな古いレンジじゃ大変でしょう。こちらの最新型じゃないと」というのはNG。
「丁寧に使ってらしたんですね。でも今日からこの新しいレンジで、家事がぐっと楽になりますよ」などと、過去=古い電子レンジを否定しないことが大事になります。
女性脳は「これがベスト」という答えが直感的に降りて来る
女性脳は、感性をフル稼働して結論をだすため、「これしかない」という答えが直感的に降りてきます。
仕事においてもプライベートにおいても、直感的に「これがベスト」という方法がビビッと浮かんできます。
これはすごくよくわかります。理屈抜きでわかるんですよね、「もうこれ以外ないんだ」と。
でも男性脳は、それを理解してくれないのです。「根拠もない直感なんて馬鹿馬鹿しい」と思うのです。
特に、仕事の場においては、直感で答えを導き出したというだけでは、自分の評価を下げることにもなるので、避けたいところです。
そういった場合は、『これしかない』の他に、ダミーを二つほど用意しておいて、比較の結果「『これしかない』が一番良かったよね」、と男性陣に思わせることが対処法になるようです。
何らかの指標を作って、相対数値を付し、グラフ化したり、表にしたりすると、さらに好感度が高い、と、何人ものエグゼクティブが口にしてもいる(第三章より)
脳が最も「連想記憶」の力を発揮するのは50代の半ば
脳は、年齢を重ねるごとに、入力装置としての能力はだんだんと衰えていきます。
しかし、出力装置としての機能のピークは50代の半ばにやってきます。
「二十代のうちは何百手先も読めたよ。五十代になると、とんとそんなわけにはいかない。なのになぜか五〇代(原文ママ)の方が強い」(第四章:米長邦雄元名人の言葉より)
記憶が衰えても、50代の脳は勝ち手(本質)が見えてくるようになるなんていいですよね。
☆15歳~28歳:単純記憶の入力の時期
☆29歳~39歳:失敗事例を重ねて不要な回路を知る時期
☆40歳~49歳:成功事例をなぞっていくので生きることが楽になる時期
☆50歳~59歳:経験からベストな方法を導き出せる最高の出力性能の時期
☆60歳~:自分以外の人間、物、世界に対しても、そのものの本質を見いだせる時期
アラサーなので、今は失敗事例を重ねている時期なのか・・・。ああ早く生きることが楽になる境地へいってみたい。
脳の機能はやがて衰えていくものの、人生を終える時にも、私たちを助ける働きをしてくれるようです。
その 最期のとき、脱水症状が続き、脳にエネルギー源であるブドウ糖が届かなくなると、神経系の緊張を緩和する脳内ホルモンが出て、脳は、恐怖感や痛みからも解放される。脳は、人生の最後のその日まで、優しくその道のりをエスコートしてくれる。(第四章より)
男女の脳の違いもためになりましたが、生きることの、年齢を重ねることの恐怖?を希望に変える本でもありました。
今週のお題「読書の秋」
【夫の産後の頭痛】医大病院の「頭痛講習会&座談会」に、頭痛持ちでない人間が参加してためになったこと
頭痛の名医と呼ばれるY先生が、某医科大学病院で開催された頭痛の講習会&座談会に、先日行ってきました。
夫は頭痛持ちです。子どもが生まれる前は、1か月に5回ほど市販薬を服用する程度でした。しかし、産後はかなりの頻度で頭痛薬を飲んでいます。
1年間の育休中はまだマシだったのですが、仕事復帰してからは酷い時は1か月に20日くらいは、マツモトキヨシで売っている「ディパシオ」を服用しています。(夫にはこれが一番効くらしい)
仕事と育児のストレスが原因で、頭痛の起こる頻度が増えたようです。
夫の頭痛は、もともとはおそらく遺伝的なもので、義母も重篤な頭痛持ちです。
それなので、特に頭痛持ちではない妻(私)が、頭痛持ち二人のアッシーちゃんとなって、一緒に「頭痛講習会・座談会」に参加してきました。
頭痛で悩んでいる夫はもちろん、特に頭痛持ちではない私も、頭痛のメカニズムや苦しみを理解できる貴重な機会となりました。
- 講習会・座談会のタイムスケジュール
- 講習会の中で頭痛持ちの夫がためになったこと
- 座談会では夫よりはるかに頭痛の症状の重い人の話も
- 「頭痛ダイアリー」で自分の頭痛の症状・頻度を記録
- 片頭痛の予防的治療対象は「月に2~3回の片頭痛が起こる人」
- 子どもが生まれてから夫の頭痛が悪化した理由って…
講習会・座談会のタイムスケジュール
1.医師によるスライドを使った講義(40分)
2.頭痛座談会(20分)
3.医師との面談(10分)
全部で1時間ほどです。面談の時間は、特に設定されていたわけではないですが、希望者は先生をつかまえて無料で相談に乗ってもらえました。
休日の開催でしたが、出席者は8人ほどでした。
講習会の中で頭痛持ちの夫がためになったこと
実際に頭痛持ちの夫が、講習会の中でためになったのは、以下の2つのことでした。
自分の頭痛の種類がハッキリわかった
頭痛は症状により、「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。 「一次性頭痛」を分類するとこのようになります。
一方「二次性頭痛」は、頭部に怪我をして痛みを感じるなど、原因が自分の内部の他にある頭痛です。
慢性的に頭痛が発生する人は、「一次性頭痛」になりますね。
「一次性頭痛」のうち、一応私も名前を聞いたことがあるのは、「片頭痛」と「緊張型頭痛」です。この2つがメジャーな「一次性頭痛」ですね。講義で聴いたそれぞれの特徴を、さらっと説明します。
①頭を締め付けられるような痛み
②日常生活が送れないほどではない
③運動しても頭痛が悪化しない
片頭痛の時はお風呂はNGだけど、緊張型頭痛の時はお風呂はOKとも聞きますし、症状はもちろんそもそもの対処へのアプローチも違うんですね。
夜道を歩いていて、夫がやたら「街灯や車の明かりが気になる」と言っていたのは、「片頭痛」の症状だったのかなと今にして思います。
夫は、自分の症状をインターネットで調べて、「片頭痛かな」と思ってはいたそうです。
実際に頭痛の専門医の人から講義を受けて、自分の頭痛の種類がはっきりと判明したことでスッキリした表情をしていました。正しく病名を診断されると、ちょっとほっとしますよね。
頭痛薬を服用しすぎると危険な頻度と期間が分かった
特定の頭痛の薬をのみすぎることで、起こる弊害もあります。
講習会で言われていたのは、「1か月のうち15日以上頭痛があり、薬の服用が3か月以上続く場合」は、薬の乱用による頭痛が起こっている可能性があるということです。
上記の頻度で薬を服用中に、締め付けるような痛みを感じる時は、頭痛薬の飲みすぎで副作用の頭痛が起こっているのかもしれません。
夫は、頭痛が酷い時は1か月に15日以上は薬をのんでいました。でもそれが続くことはなかったので、セ、セーフ?。
あと、頭痛が起こると消化器官の動きが鈍り薬の効きが悪くなります。 頭痛薬は頭痛が起こってから早めにのまないと、十分な効果が得られないらしいですよ。
座談会では夫よりはるかに頭痛の症状の重い人の話も
とりたてて頭痛の症状がない私も、講習会と座談会に参加できました。座談会では、参加者の人の頭痛の症状や苦しみをそれぞれ話していきます。(私は特に頭痛がないので飛ばされます)
今まで、夫の頭痛の症状は重いと思っていましたが、もっと重い人たちばかりでした。
一日の服用限度を超えて市販薬を飲んでも良くならない人。頭痛で仕事へ行けないなど、日常生活に大きく支障が出ている人。ひどい頭痛に苦しんでいるお子さん。
頭痛は、咳・出血・骨折などといった、目に見える症状がないのでなかなか大変さが分かりづらい部分もありますが、皆さんのリアルなお話を聞いて、夫の大変さが切実になりました。
「頭痛ダイアリー」で自分の頭痛の症状・頻度を記録
夫は現在、エーザイ(株)の「頭痛ダイアリー」に、頭痛が起こった時の「日付」、「頭痛の程度」、「生活への支障」などを記録しています。こうして自分の頭痛の周期や痛みの程度を把握することも、頭痛治療の一環となります。
(痛みのメモについては個人的な内容を含んでいるため、ピンクの線で隠してあります。)
こういうのがあると便利だけれど、なくても手帳などに頭痛の頻度をメモしておけば良いかなと思います。
片頭痛の予防的治療対象は「月に2~3回の片頭痛が起こる人」
夫は、現在は医科大学病院から処方された薬を服用しています。(マツキヨのディパシオとはおさらばです)
良い病院ですが家から遠いので、ゆくゆくは家から通院しやすい「頭痛外来」へシフトしてゆくつもりです。
1か月に2~3回片頭痛が起こる人は、結構たくさんいるはずですよね。実際、それくらいの頻度の頭痛であれば、なかなか病院へ行こうとはならないとは思います(^_^;)
でも市販薬を飲む頻度が増えてきたなどで悩んでいる方は、一度頭痛外来などのある専門の病院へ行かれることをおすすめします。
子どもが生まれてから夫の頭痛が悪化した理由って…
夫は子どもを出産したわけではないので、出産による体の変化が原因で頭痛が悪化したわけではありません。となると、原因は精神的な面になります。
子どもが生まれてから、動き回ってけがをしないか、お腹を空かせていないか、体の調子は変わりないか、変なものを口に入れたりしていないか、と絶えず気を張っていなければなりませんでした。
また、息子は夫が大好きなので「構って」「遊んで」と、夫が帰ってくるとすぐに飛びついていきます。
仕事で疲れて帰ってきても、家で息子の飽くなき要求にさらされ続けます(嬉しい悲鳴)(でも体はぐったり)。
休日に息子と出かけても、家にいる時よりも更によく注意して見ていなければなりません。
常に気を張っていなければならない状態が続いて、神経の休まる時間が持てません。
それは、夫が育児に一生懸命参加してくれていることの裏返しでもあります。
しかし、自分のキャパシティーを超えて働くと、必ず頭痛が起こり寝込んでしまします。
正直、妻としては、「頑張りすぎると寝込むのだから、ほどほどにしてくれた方が結局は助かるんやけどな」とは思います。
「やらなくては」「こどもの期待にこたえなくては」とついつい頑張ってしまうんでしょうね。
自分の限界については、よくわかっていて無理をしない人だと思っていたんだけどな…。
妻としては、「このヒトもうあかんのやろな」というところで、頑張りすぎないように止めることも・・・しないといけないのかな・・・。
しかし、夫の体や神経は繊細なんだなと、一緒に暮らしてみてわかりましたよ。風邪を引いても、表を走って汗をかいて治していたこともある大雑把な私とは大違いです。
私は体が丈夫なだけが取り柄で、頭痛の経験も少ないので、あんまり夫の頭痛の頭痛の苦しみを分かってあげられなかったのかなと思います。
今回、頭痛のメカニズムや大変さを実感できたことで、少しは夫の頭痛について理解が深まったのがよかったことでした。