安壊の関係【遠距離】夫婦の恋愛!妻が夫に惚れた理由
私たち夫婦は、宿曜占星術で相性が最悪と言われる、安壊の関係(遠距離)です。
安壊の関係は、宿曜占星術の中でも最も気を付けなければならない関係と言われています。強烈に激しく惹かれ合うけれども、すぐに憎しみ合い傷つけあうような間柄だからです。
そんな危険な関係の二人に、幸か不幸か恋の炎が燻りはじめてしまいました。
安壊の関係(遠距離)夫婦の紹介
「安」:妻ふ美子(ふみこ)
宿曜占星術の安壊の関係において「安」にあたる。「安」の人間が「壊」の人間を文字通りズタズタに破壊すると言われている。
「壊」:夫マ神(ましん)
宿曜占星術の安壊の関係において「壊」にあたる。「壊」の人間は、「安」の人間に常に振り回されて消耗していくと言われている。
二人の関係は友情のまま
マ神への誤解が解けて、ふ美子は彼に対して「嫌なやつ」ではなく「案外いいやつ」という思いを抱くようになりました。
そして二人は会えば親しく話すようになり、何人かで食事に行くような間柄になりました。
でも、特にマ神とふ美子の仲は進展せず、友情という名の平行線をたどっていました。
妻の恋愛は破局へと向かう
時期を同じくして、ふ美子とフランスかぶれの先輩との恋愛は破滅へ向かっていました。
ふ美子と先輩の別れは、『Paradise Kiss』のジョージと紫(ゆかり)の、胸が苦しくなるきれいな別れには程遠かったです。
ジョージが車で立ち去ったあとの紫のモノローグは、とても切なかった。
少女漫画誌ではなくオシャレ雑誌「zipper」に連載されていたから、必ずハッピーエンドにする必要もなかったのかもしれませんが、なんとも言えない結末でした。
「大人の恋愛なんてこういうものだよ」みたいな。
妻が夫に恋に落ちた瞬間
ある時、ゼミの仲間でカラオケに行きました。狭いカラオケボックスは5、6人のゼミ生で満たされていました。
この人数だと、すぐ順番が回ってくるわいとふ美子は戦々恐々でした。
「あー、それ程仲が良いわけでもない人たちの前で、何歌ったらいいんやろう」
ふ美子がデンモクをピッピと鳴らしている内に、マ神の番になっていました。
彼が歌ったのは
BUMP OF CHICKENの「ハンマーソングと痛みの塔」
でした。
この曲は冒頭からサビがくるのですが、マ神が歌い出した瞬間からふ美子は胸がざわざわしました。
マ神の歌は上手でした。採点をしていれば90点以上出ていたであろううまさ。
でもそれだけじゃない魅力が確かにありました。マ神の歌の魅力を一言で表すと
セクシー
です 。
高音と低音で揺れ動く声
言葉をはっきり発音するから伝わってくる歌詞の意味
こもるような声の質感
セクシーさの種類としては、「知らずに漏れる色気」と言えばよいのでしょうか。本人の意図していない色気。
高橋大輔氏が浅田真央ちゃんの色気について
出そうと思って出しているわけではない爽やかな色気
と評していましたが、それに近いものです。
ふ美子はその歌を聴いて、頭がぼーっとしてしまいました。
周囲を見渡したのですが、ビリビリとショックを受けているのはふ美子だけでした。
光の速さで相手の本質が分かる瞬間
マ神の歌を聴いて、 マ神という人間の本質が閃光のように分かりました。
言葉を交わすよりも余程、彼がどういう人間かを理解することができました。
「そんなことあるんですか」と訊かれたら、「そうなのです、あったのですよ」と答えるしかありません。
こういう風に瞬時に激しく惹かれるという点が、安と壊の関係の特色に当てはまりますね。
ふ美子は頭がぼーっとしたまま帰宅し、寝て起きた次の日もまだ惚けたままでした。
この時から、マ神を魅力的な異性として意識するようになりました。
つまり、ふ美子は彼のカラオケに痺れてしまったというわけです。
ちなみにふ美子が歌ったのは、ルビーの指環でした。
こちらは、残念ながら誰の心も特に動かさなかったようです。
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