子どもの名付けに迷いに迷った父が占い師に言われた言葉
そうしてワタシの名前はつけられました。
私の父は、スーパーナチュラルな事が大好きで、またそれを素直に信じる質です。
マジシャンセロのマジックも、マジックではなく本当の超能力だと(40代にして)信じていました。
タネも仕掛けもあると伝えた時の父のガッカリした顔を見て、「えっ、本気で信じてたのか」と高校生の私はびっくりしました。(夢を壊してしまい悪いなァとも、若干思いました)
仕事では冷徹非道なリアリストなのに、この二面性は何処からきているのだろう。
そんな父なので(?)、第一子が生まれた時の名付けにはものすごく悩んだそうです。
「悩み過ぎてノイローゼになりそうだった」(父の弁)
「お父さんの言うことは、10割り増しで聞いた方がいいわよ」(母の弁)
確かに父は話をメガ盛りにするきらいがありますが、ギリギリまで悩んだことは確かなようです。
候補を絞ったもののどうしても決めかねて、最後の頼みの綱として占い師に聞きにいったところ言われたのは
「あなたねー、あなたがそんなに一生懸命悩んでつけてくれた名前ならば、どっちだってこの子は幸せじゃないですか」
という言葉でした。
私は占いのことは詳しくないですが、いい占い師さんだなと思います。村の長老のような風格を感じます。
占い師さんの言葉を聞いて、熱くなっていた父の頭もシューっと冷えて、私の出生届も期限ギリギリに間に合いました。
正直、父に対してはどうかと思うところもあるのですが、この話の中の不器用な父の姿を思うと、不覚にも泣きそうになります。
自分も、息子の名前をつける時、一人の人間に名を与えるなんて、恐ろしく責任を感じる行為でサブイボが出ました。願わくば、彼が彼の名前を気に入ってくれますよう。
父はといえば、あの時頭を冷やし過ぎたのか、第二子の時はあっさり名前を決めたようです。最初の子どもの時は、何事も慎重になるということでしょうか。
今週のお題「自己紹介」